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P.モーツァルト・オーナーの富士山・山中湖 “自然日記”

紅葉の光
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今年の秋は、ことのほか紅葉がきれいです。
この週末は一番の見頃となるでしょう。
もう富士山は、六合目までうっすら雪が降りてきて、金色の落葉松との色合いがとても美しいです。
秋はひと時でも目を離すと、もう世界がまっさらになったぐらい変わります。
一時間毎に寝起きをしたいぐらいです。
時が過ぎゆくのを惜しみながらも、その過ぎゆく美しさに魅了されます。 |
毎年、この時期を楽しみに待っています。
一年に2回、山中湖から観ると、太陽を先頭に惑星達が一列に行進する天の道【黄道】が、富士山頂上を通るからです。
落日の太陽が頂上に乗ると、沈むのはアッという間です。
あかねの空は後光のようにまばゆい金色に!、その中に富士がくっきりとシルエットで浮き立つ【黒富士】の出現です。
そして山頂には、はや【宵の明星】金星が白銀の輝かしい光りを放っています。
お釈迦様がこの光りで悟りを開いたと云われるのも、むべなるかなと思わせられる輝きです。
やがて大接近中の火星が、真っ赤なルビーの宝冠を富士山頂にささげます。
そして、宇宙の王家の紋章・昴が、間もなく土星が金色のリングを架けるでしょう。
南アルプス・鳳凰三山の上に巨大な北十字が真っ直ぐに立って沈んでいくのも、忘れられない印象的な光景です。
森の喜び、森の幸せ!
今日は、1才の赤ちゃんまでお連れして、富士に登りました。
20数年、富士をどれだけ訪れたでしょう、でもどれだけ訪れても、入り口を入った途端、なんとも云えない開放感、自由の喜びを感じます。
道の両脇の旧知の一木一草にさえ目で挨拶しながら登ると、下は雨なのに壮大な雲海が広がっていました。
雲の上の世界は、一面美しいレモンイエローのお花畑、こんなにたくさんのカベンタケを見たのも初めてです。
これをマリネして、この冬は風邪を引かなくて済みそうです。
きのうも、富士山にキノコ狩りに行きました。好きです。(笑)
お目当てのカベンタケが、お花畑のようでたくさん採れました。
このキ ノコはマリネしたり保存が利き、きれいだし、とても身体に良いんです。
もう五合目は、ダケカンバの葉が黄色に、ナナカマドが紅に染まり始め、 見上げると澄んだ秋のシャルトルブルーの空に映え、薔薇窓を仰ぐ思い
がしてシャルトルのお御堂や、ロマネスクの教会を思い出しました。
でも、青という色は不思議ですね。
秋の日に山中湖を訪れてくださると、
どなたも空の青さに驚かれます。
なにか子供の頃の懐かしい空の青さが あるのでしょうか。
ところが富士では上がるにつれて、この空の青みがだんだんと深まり、 六合目あたりは、もうハッとするほどの紺瑠璃で、一瞬!海で体験する
グランブルー(偉大な青)に包みこまれたような錯覚に陥ります。
そして青は濃くなればなるほど、人の心に限りない奥行きを感じさせ、 なぜか強い憧れを呼び起こします。
幸せな気持になりますね。
今、夕暮れ時に宵の明星・金星がトテモきれいです。
金星も満ち欠けし ますので、望遠鏡でご覧になっていただきますと、あんなに明るいのに思いもかけない針のような三日月だったりします。
夜が明るいところでも、黒のビニールや段ボールを黒く塗って、20,30p の高さの楕円のフードを作り、ご覧になると見事に見えます。
秋も少しずつ深まり、唐松に付いたツタの葉が、紅葉の走りのように、色づいてきました。
「一足先の秋だよ!」と車の窓を叩いて、さし上げるのもこの時期の楽しみです。
今年は富士山はキノコが大豊作で、もう毎日のようにお客様をご案内しています。
特にこれからは、私が一番好きなレモンイエローの美し いキノコ‘カベンタケ’や‘キヌメリガサ’が採れます。 10/30日には、火星の大接近があり、今もビックリするほど赤いですね。
29日(土)に、富士山五合目で天体望遠鏡を使って観望会をいたします。
五合目の星は、もう星座が見分けられないほどで、目の下にも星が見 えるのに感動します。
シリウスや、オリオンの三つ星が水平線から上がってくる瞬間は特に心うつものがあります。
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