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マージナリア・コンサート

賢治の世界ーオツキユキエ 朗読
2003年1月25日


清浄な冬の香りの世界、雪の香りさえ漂うオツキさんの賢治、場が時となり、時が場となる秘議の世界。時がこんなに豊かに満ちるとは。


オツキさんに会われた方はどなたもが思われる、「命の様が少女のようだ」と。でも、そこから紡ぎ出される世界はすごい。
去年もちょうど同じ時期に賢治の「ひかりの素足」を演じて頂きました。        
それは百数十回、賢治の作品の朗読会を主催してきた私にも異次元の体験でした。        
「ひかりの素足」は、賢治の童話の中でも非常に重たいお話で、しかも悲しい結末を持つ雪の中の物語です。  外には、まるで妖精の現れ出でそうな気配をたたえた月の光の中に、雪の冬木立の静けさがありました。     建物の中で聞かせて頂いていた私たちは、さあっと空気の気配が変わったとき、もう雪の中にいたのです。    雪の香りというか、清らかさというか、不思議なものに包まれて、私たちに体はなく、明るさだけが残りました。まるでマジック。

今回は大好きな「シグナルとシグナレス」です。        
モーツァルトのアダージョが聞こえてきそうなお話ですよね。

冬の満月の日には、運が良ければ緑の富士という神秘的な現象に出会えるかもわかりません。        
楽しみに!







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